アンリ?パレス?アカネイア連合王国の首都

 609年、正式にアリティア王となったマルスは、ニーナ王妃の強い希望により、アカネイア王家に代わって世界を統べることとなりました。
 これによりアカネイア連合王国が成立したわけですが、マルスは第5代アリティア国王であり、アカネイア連合王国の盟主であることから、基本的にはアリティア王です。

 では、連合王国の盟主マルスが居住したのはアリティア王都アンリと旧アカネイア聖都パレスのどちらなのでしょうか?

 本記事では、アカネイア連合王国の首都について、第2部後日談をもとに考察します。

† アリティア王都アンリ説 †

 マルスに仕えた者達の後日談をもとにすると、マルス王はアリティアにいると考えられます。
 以下、具体的に見ていきます。

[アリティアの騎士 セシル]
 宮廷騎士団に残り戦災で焼け出された人々の世話をする。
 その後アリティアの聖騎士の一人として最後までアリティア王家に忠誠をささげたと言う。

―ファイアーエムブレム紋章の謎・第2部「後日談」―

「後日談」は、暗黒竜メディウスを倒した直後だけではなく、その数年後から遠い未来にわたってそのキャラクターの生き様が描かれています。
 セシルの場合も「最後までアリティア王家に忠誠をささげた」とあることから、何十年も先のことまで語られる形となっています。

 この記述から見るに、セシルが仕えたであろうマルスの子世代においても「アリティア王家」であり、アカネイア王家ではないということです。

[アリティアの騎士 ロディ]
 宮廷騎士団に残りマルスの下ではたらく。
 後に大陸有数の聖騎士となる。

―ファイアーエムブレム紋章の謎・第2部「後日談」―

 ロディはセシルとともに宮廷騎士団に残っています。この宮廷騎士団とはアリティア宮廷騎士団のことであり、アリティア王国騎士団の中でも王の親衛隊のような地位にあると思われます。
 「マルスの下で」とあることから、やはり、マルス王の居所はアリティアということです。

[アリティアの弓兵 ゴードン]
 なぜか騎士団をやめてアカネイアのパレスに赴く。
 後にアカネイア自由騎士団に参加。

―ファイアーエムブレム紋章の謎・第2部「後日談」―

[アリティアの弓兵 ライアン]
 アリティアに残りテンプルナイツに参加する。

―ファイアーエムブレム紋章の謎・第2部「後日談」―

 ゴードンが参加したアカネイア自由騎士団とはジョルジュによって作られ、各地の治安維持につとめる軍です。立ち上げにはゴードンも協力したのかもしれません。自由騎士団の活動は主にパレス周辺と思われることから、アリティア騎士団とは直接関わり合うことがないのでしょう。
 また、兄と対照的に弟のライアンがアリティアに残りテンプルナイツ(宮廷騎士団)に加わることから、マルス王を守るアリティア宮廷騎士団はアリティアにあるということです。

[グルニアの王子 ユベロ]
 マルス王の後見のもとに、アリティアで勉学に励む。

―ファイアーエムブレム紋章の謎・第2部「後日談」―

 後見とあることから、マルスは身寄りのいないユベロを傍に置いて教育しているということでしょう。このことからもマルスはアリティアにいると考えられます。

 まとめると、即位したマルスがアリティアにいるのは間違いないと思われます。マルスがアリティアにいる以上、王都はアンリということになります。

† アカネイア聖都パレス説 †

 ここまで列挙した根拠からすると連合王国のがパレスだとは考えにくいでしょう。しかしそれでもなお、パレスが首都とする考えもあるかと思います。

 まず、一千年前の神竜族と地竜族の戦いの後、人類はアカネイア地方を中心に発展したという経緯があることです。六百年前に聖アカネイアが誕生してのちも長らく他に王国はなく、アリティアやグルニア、マケドニアといった王国は近年独立した国にすぎません。
 また、アカネイアには大陸全土の三分の一の人口が集中している点です。それほどまでに他の六王国とは国の規模が違うのです。
 加えて、ニーナが失踪し、アカネイア王家が断絶しようとも、国としての格はそう簡単には失われないということも理由として挙げられるでしょう。

 こういった事情を鑑みると、旧聖都であるパレスを政治の中心とすべきとの考えが起こってもおかしくはありません。また、アリティアがアカネイアを併呑する形でパレスを王都にした、という見方も不可能ではないでしょう。

 次に、チキがパレスで暮らしていることも根拠の一つです。

[神竜族の王女 チキ]
 パレスでみんなに囲まれてしあわせに暮らしている。

―ファイアーエムブレム紋章の謎・第2部「後日談」―

 11章「アンリの道」において、マルスはチキ(に化けたチェイニー)に「おちついたらアリティアに呼ぼうと思ってた」と話しています。

 このほかにも、14章「明かされた謎」において、チキは「わたしみんなと一緒にくらしたい」と話しています。それに対しマルスは「ぼくがきみを守ってあげる」「盾を完成させればチキはぼく達とくらせる」と言っています。

 このことから、チキがパレスにいる以上、マルスもまたパレスにいるのではないか、と考えることができます。

 しかし、前述のようにアリティアとアカネイアは別々の国として存続していること、マルスの子孫もアカネイア王家ではなくアリティア王家であることから、アリティアがアカネイアを併合したという解釈はできかねると思います。
 繰り返しになりますが、マルスは第5代アリティア王であり、宮廷騎士団がアリティアにいる以上、主君であるマルスもまたアリティアにいるのは間違いないでしょう。王となったマルスが旧聖都パレスを自身の本拠地としたとは考えにくいと思います。

 チキがパレスにいる件ですが、封印の盾が完成したことで、チキが氷竜神殿で眠る必要がなくなったことの表れと思われます。
 チキはマルスの傍にいたかったのかもしれませんが、アリティアをはじめ大陸の諸国は二つの大戦を経て荒廃しており、マルスはその先頭に立って復興の指揮を執っています。そのためチキは多くの人が集まり、賑やかなパレスで暮らすことを選んだのかもしれません。神竜であるチキならマルス達に会いにアリティアまでいくことも容易でしょう。

 以上から、アカネイア連合王国が成立しても、マルスの居所は英雄戦争以前と変わらず、依然としてアリティア王都アンリであったと思われます。

† 補足:アカネイア連合王国の成立は何年か †

 マルスがメディウスを討ったのは、608年の2~3月のことです。そして第二部のエンディングでは「大陸の七つの国はアリティア王国のマルス王子のもとに統一され」とあるため、メディウスを打ち倒した直後に連合王国が成立したかに思えます。

 しかしその一方、年表では609年に、「マルス王子はタリスのシーダ王女と結ばれ正式にアリティア王となる。アリティア王マルスはニーナ王妃の強い希望により、滅び行くアカネイア王家に変わって世界を統べることを決意する」とあります。
 つまりマルスのアリティア王即位、連合王国の成立は戦後から一年ほど経過した609年とも考えられるのです。

 結論としては、年表にある通り、連合王国成立は609年と思われます。

 暗黒竜メディウスを討ち、世界を危機から救ったとはいえ、暗黒戦争・英雄戦争と立て続けに起こった大戦により諸国は疲弊しきっています。加えてアカネイア帝国(王国)の崩壊に伴う混乱もしばらく続くことでしょう。
 そもそもアカネイア連合王国は、ニーナの失踪によりやむなく成立したのではなく、各国の代表者、関係者らがマルスを盟主として大陸が統一されることを望んだがゆえに誕生したのです。

 こういった流れを踏まえると、連合王国樹立に向けて動き出したのはメディウスを討った後であり、少なくとも各国の情勢がある程度落ち着いてからのことでしょう。諸々の調整に一年ほど費やされ、マルスがアリティア王となってのちに成立と見るのが妥当でしょう。

記事一覧へもどる

関連記事
スポンサーサイト